『メリッサ』の歌詞の意味を解釈・考察

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アニメ『鋼の錬金術師』のオープニングテーマに起用された『メリッサ』。

イントロのベースがかっこいい曲です。

今回は『メリッサ』をもっと深く味わうために、曲の背景を調べたり、タイトルや歌詞の意味を考えたりしました!

背景

アニメ『鋼の錬金術師』の主題歌として制作

『メリッサ』は、2003年9月26日にポルノグラフィティ12作品目のシングルとして発売されました。

作詞は新藤晴一さん、作曲はak.hommaさんです。

アニメ『鋼の錬金術師』の主題歌として制作されたので、晴一さんはアニメのストーリーを意識して作品を作りました。

『鋼の錬金術師』のあらすじ

錬金術の技術を持っていたエドワード(エド)と弟のアルフォンス(アル)は、病気で亡くなった母親を甦らせるために、禁忌とされていた人体錬成を行います。

しかし、人体錬成は失敗しエドは左脚を、アルは全身を失ってしまいます。

アルを取り戻すため、エドは自分の右腕を代価に、父親のコレクションの甲冑にアルの魂を定着させることに成功します。

その後、エドとアルは失った身体を取り戻すため、絶大な力を持つとされる「賢者の石」を求める旅を始めます。

エドは自分を犠牲にしてまでもアルを助けようとしますが、その「自己犠牲」の精神が『メリッサ』のテーマになっています。

タイトル『メリッサ』の意味

メリッサはレモンバームという、ハーブなどとして使われる植物で、鎮静や抗うつの効能があります。

(参考) レモンバームの効能・効果 | ハーブの力

タイトルに関して、wikipediaには次のように記載されています。

タイトルは晴一が辞書でたまたま見つけたもので、「メリッサ」のほかに「メッセ」という候補があったが、「メッセ」の意味が「見本市」であったこと、「似ている言葉」「響きがいいから」という理由で「メリッサ」になった。

(引用 : メリッサ (曲)(2018年4月23日 (月) 11:44 UTC 版) | フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

もともと「メッセ」が候補だった理由は分かりませんが、「メッセ」に似ているということと、言葉の響きの良さから名付けられたようです。

『メリッサ』のテーマ

晴一は『鋼の錬金術師』のストーリーを意識し、「自己犠牲」をテーマに詞を書いたと述べている。

(引用 : メリッサ (曲)(2018年4月23日 (月) 11:44 UTC 版) | フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

今回詳しく調べるまで、私は『メリッサ』はシンプルに失恋の曲だと思っていました。

でも「自己犠牲」がテーマだと知って改めて聴くと、行間を読むことで別の解釈ができる曲なんじゃないかと考えるようになりました。

具体的には、「親しい人や故郷から自ら離れて、自分を犠牲にして目的のために踏み出そうとする曲」という解釈をしました。

どうしてそう思ったかは、「『メリッサ』の歌詞の意味・解釈」で詳しくご紹介します。

『メリッサ』の歌詞の意味・解釈

目的のために愛するものから離れる決意をする

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君の手で切り裂いて 遠い日の記憶を

悲しみの息の根を止めてくれよ

さあ 愛に焦がれた胸を貫け

(引用:『メリッサ』 作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma)

主人公は目的のための旅に出ようとしています。

旅立つ故郷には大切な思い出が詰まっているし、親しい人もいて離れがたい気持ちです。

自分の意思だけでは前に進むのが大変なので、君(故郷や親しい人)に背中を押して欲しいと思っています。『鋼の錬金術師』でいうと、アルの身体を取り戻すため、エドとアルが故郷を旅立つ場面のイメージです。

本当はずっと愛するものと生きたいんだけど、その思いを犠牲にして目的のために踏み出そうとしている

優しい存在と別れる迷い

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明日が来るはずの空を見て 迷うばかりの心持てあましている

傍らの鳥がはばたいた どこか光を見つけられたのかな

なあ お前の背に俺も乗せてくれないか

そして一番高い所で置き去りにして優しさから遠ざけて

(引用:『メリッサ』 作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma)

優しさから遠ざけて」の部分が、「親しい人や故郷から自ら離れて、自分を犠牲にしてでも目的のために踏み出そうとする曲」という解釈をした一番のポイントです。

ここでいう「優しさ」は、「親しい人や故郷」から主人公に対するものだと思います。なので、「親しい人や故郷」は主人公を拒絶しているのではなくて、愛情を持って接してくれている存在だと思います。

そして、その「優しさ」から遠ざかりたいと願っているのは、愛情に囲まれた生活を捨ててでも、主人公には成し遂げなくてはいけない事があるからです。

でも、「明日が来るはずの空を見て 迷うばかりの心持てあましている」や、「なあ お前の背に俺も乗せてくれないか」からみて取れるように、主人公は旅立つことに踏ん切りがついておらず、誰かに背中を押してもらいたいと思っています。

せめて輝いて終わりたい

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救いのない魂は流されて消えゆく

消えていく瞬間にわずか光る

今 月が満ちる夜を生み出すのさ

(引用:『メリッサ』 作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma)

主人公は愛情に満ちた場所から、目的のために旅にでる決意を固めます。

自分が犠牲になることを予感していますが、せめて流れ星のように一瞬でも輝きを示せることを望んでいます。

まとめ

『メリッサ』の歌詞の意味を解釈しましたが、いかがだったでしょうか。

自分で歌詞を深掘りして考えると、今までと違った視点で曲を楽しむことができるので、ぜひやってみてください!

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