『アゲハ蝶』の歌詞の意味を解釈・考察

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ポルノグラフィティの名曲『アゲハ蝶』。

リリースされてから長い時間が経っていますが、今でもカラオケなどでよく歌われる名曲です。

私も大好きな曲なんですが、この曲をより味わうために歌詞の意味を深掘りしてみました!

『アゲハ蝶』の背景

『アゲハ蝶』はポルノグラフィティの6作目のシングルとして、2001年6月27日にリリースされました。

ポルノグラフィティは1999年9月8日にデビューしますが、デビューと同時に『アポロ』でヒットを飛ばし、そのままの勢いでヒットを連発していた時期に制作されたのが『アゲハ蝶』です。

岡野 とにかくデビュー曲である「アポロ」(1999年リリース)でのスタートダッシュがあまりにもよかったので、その状況が非常にうれしかったというのがまずありましたよね。メジャーで売れたいという気持ちが僕らは強かったので、それが早々に達成できたわけですから。あのときに感じた達成感は人生においてあとにも先にもないくらい大きなものでした。で、そのまま最初の5年間は突っ走った感じで。

──いきなりヒットに恵まれたからこその戸惑いや不安、迷いみたいなものはなかったですか?

岡野 それはもちろんありましたよ。そもそもメンバー自身で書いていない楽曲でのデビューだったので、そこへのコンプレックスがまずありました。当時の自分らとしては少なからず本意ではないところもあったので。

新藤 とはいえ「アゲハ蝶」(2001年リリース)くらいまでは迷いなくやっていたと思うんです。でも、だんだんと「ヴォイス」(2001年リリース)のような内面的なバラードでヒット曲を出したいという欲が出てきた。その上で変拍子の入ったゴリゴリの「渦」(2003年リリース)や、さっき出た「音のない森」のような曲をあえてリリースすることでヒット曲に対する疑問を呈してみたりもして。

(引用 : 音楽ナタリー | ポルノグラフィティ15年の軌跡)

『アゲハ蝶』のタイトルの意味

タイトルの『アゲハ蝶』は叶わぬ片思いしている相手(女性)のメタファー(暗喩)だと思います。

理由はこれ以降で説明します。

『アゲハ蝶』のテーマ・主題

『アゲハ蝶』のテーマ・主題は両思いになれないことへの嘆きだと思います。

『アゲハ蝶』の歌詞には主人公である「僕」の思いをストレートに表現している部分と、「アゲハ蝶」や「旅人」などのメタファーを使って抽象的に表現している部分があります。

ストレートな部分も抽象的な部分も言いたいことは同じだとすると、ストレートで重要な部分をみればテーマが分かるはずです。

ストレートに表現していて、かつ重要だと思われるのはサビのこの部分です。

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あなたに逢えた それだけでよかった
世界に光が満ちた
夢で逢えるだけでよかったのに
愛されたいと願ってしまった
世界が表情を変えた
世の果てでは空と海が交じる
(引用:『アゲハ蝶』 作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)

シンプルに解釈するとこうなります。

「あなた」(片思いの女性)に出会えただけで幸せだと感じていたのに、ある時から「愛されたい」(両思いになりたい)と思うようになった。

それがきっかけで「光が満ち」ていたのに(幸せな気持ちだったのに)、それまでとは「変」わってしまった(苦しくなった)。

両思いになりたいと思ってから苦しくなるのは、相手が自分の気持ちに答えてくれないからでしょう。

両思いになれないのにそれが叶わない苦しみがここで一番言いたいことだと思います。

そして、これが曲全体のテーマだと思います。

『アゲハ蝶』の歌詞の意味・解釈

「アゲハ蝶」が意味するもの

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ヒラリヒラリと舞い遊ぶように
姿見せたアゲハ蝶
夏の夜の真ん中 月の下
喜びとしてのイエロー
憂いを帯びたブルーに
世の果てに似ている漆黒の羽

(引用:『アゲハ蝶』 作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)

「アゲハ蝶」は曲の冒頭に現れます。

「夏の夜の真ん中 月の下」は季節と時間と場所を示しています。「夏の夜の真ん中」は夏の真夜中で、「月の下」は曇りのない夜に外にいるということでしょう。

そしてアゲハ蝶を入念に描写することで「アゲハ蝶」の存在を印象付けています

「『アゲハ蝶』のテーマ・主題」でこの曲のテーマは両思いになれないことへの嘆きだと書きました。

恋の歌で重要な曲の冒頭で強く印象付けたい存在は、メインキャストである片思いの相手だと思います。

また、曲の最後のこの部分

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荒野に咲いたアゲハ蝶揺らぐ景色の向こう
近くことはできないオアシス
冷たい水をください
できたら愛してください
僕の肩で羽を休めておくれ

(引用:『アゲハ蝶』 作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)

はっきりと「アゲハ蝶」に愛して欲しいと唄っています。ここからもアゲハ蝶が片思いの相手だということが窺えます。

旅人が求めていたもの

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旅人に尋ねてみた どこまで行くのかと いつになれば終えるのかと
旅人は答えた 終わりなどはないさ 終わらせることはできるけど

(引用:『アゲハ蝶』 作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)

旅人は終わりのない旅をしています。旅には何かしらの目的があるはずですがそれは何でしょうか。

この後の歌詞で旅人が「僕自身」であることが分かります。

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そう…じゃあ お気をつけてと見送ったのはずっと前で
ここに未だ還らない
彼が僕自身だと気づいたのは
今更になってだった

(引用:『アゲハ蝶』 作詞:ハルイチ 作曲:ak.homma)

「僕」が求めているものは片思いの相手なので、旅人が求めているものも片思いの相手だと思います。

まとめ

私の解釈はいかがだったでしょうか。

曲の解釈は聞いた人の数だけあると思うので、ぜひ『アゲハ蝶』の歌詞について考えてみてください。

じっくり考えることで、今までより曲を味わえると思います!

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